
臨床一題(EBウイルス感染後の余熱未清)

- <主訴>今年7月~8月にEBウイルス感染による肝障害で入院
- CT検査で問題なし。ペット検査で異常があり、膵臓周囲の炎症との判断。肝臓数値は回復。血糖110A1C6.9
- かがむんで物をもつとのぼせ。右指のしびれ。
- 最近便秘。前立腺肥大。肛門あたりが硬い。左耳鳴り。
- <舌>剥離舌 剥離縁虚赤
- <腹>脾積あり
- <脈>左右細弦やや数 <掌>手の左小丘赤い

- EB肝炎ウイルスによる、当初は湿熱を体質的に呈する場合が多いが
- 舌から舌中はやや微黄苔でやや膩で元来は痰熱があるようだが
- 剥離舌で剥離縁が赤く鬱血して肝陰分に内陥陰傷して亢進している。
- よって脈もやや数で脈は細弦で細数で陽邪内閉、細弦数で絡熱拘急しやすい。
- 右関細弦で脾虚脹満 左で肝陰虚火を表していると考えられる。
- 治方 清虚火 養陰 益気通絡を考える
- 漢方服用後は剥離炎の痕跡が減少すると同時に〈写真参照〉
- HbA1Cが正常数値になり、かがみこんでののぼせと右手の痺れが消失。