舌からみえてくるもの

「有諸内者、必形諸外」   「舌は露出した内臓、内臓の鏡と称する」

五臓六腑の中で、特に心・脾胃・腎と舌との連絡は特に密接である。少陰腎経は舌本を挟み、腎水を舌肉に充たし、舌は心の苗であり、心は血脈を主り舌肉の血液循環を豊かにし、神志(心の外神経系統と大脳の機能)を支配して、舌運動を活発にして言語を発す。また舌は脾の外候で「苔は胃気の燻蒸からくるもの」であり脾胃の運化と受納の機能に密接に関連して、舌象に反映されている。慢性的な痛みは「久痛入絡」しており、さらにあらゆる雑病の慢性化の根底には「久病入絡」「久瘀入絡」から気機が、不内外因に応じて閉阻していきやすく、竅閉への初期症状を起こしやすくなる。これらは開竅薬(麝香・沈香・牛黄・龍腦)を用いた救心製薬を使う機会が多いのと同時に、心が舌に開竅しているので舌象にも大いに反映しているので(舌歪・舌震・舌裏絡脉紅脹・黯・乳頭暗瘀点など)大いに活用するべきものである。

四象の要点(虚実をシッカリとつかむ)

鉄板象 (舌肉が固い/老舌)
◆実証 実熱・実寒
◆舌肉がザラザラ・堅い・苔も硬い(芒刺・乾苔)
◆邪実の側面 血瘀 熱結 痰結 宿食 積滞 

餅象 (張舌) 餅のようにアーチ型に膨らむ
◆実証 水湿・湿熱・痰湿
◆舌肉が張り痰湿が詰まる 苔も水気を含み痰化するほど粘苔
◆邪実の側面 痰滞 濁苔 気滞 火滞

鏡面象 乳頭が少ない つやつや
◆虚証で陰虚 陰虚の中に陽虚あり・水湿あり・化熱あり
◆正虚の側面 津虚 液虚 陰虚 髄虚

腐象 (軟舌・嫩舌) 豆腐色で舌肉柔らかく、乳頭は痿軟で少ない 虚証で
◆正虚の側面 気虚 血虚 陽虚 陰虚

混合舌象のとらえ方

鉄板象と鏡面2象混合(邪実陰傷・熱盛傷陰) 虚実混合

餠象と鏡面2象混合(湿熱・痰熱傷陰) 虚実混合

鉄板象と餠2象混合(湿痰熱結・痰滞化結) 邪実積結強い

豆腐象と餠2象混合(寒湿・寒痰・寒飲) 虚実混合

豆腐象と鏡面2象混合(気血両虚・気陰両虚・陰陽両虚) 正虚側面強

豆腐・鏡面・餠・鉄板4象混合(気陰両虚湿熱~痰熱)

豆腐・鏡面・餠3象混合(陰陽両虚兼湿熱

鉄板・鏡面・餠3象混合(湿熱傷陰・湿熱化燥傷陰)

舌苔の変化のイメージ図

◆水から~痰に向かうほど、苔の粘稠性が増し、糸状乳頭につく苔が顆粒化してくる。さらに化燥してくると痰結して硬さがみられ苔が芒刺が一部にみられるようになる。
◆濁がある場合は灰色を帯びる場合があり、汚れたようなものから やや腐苔状を帯びるものは食穢を挟んでいる場合が多い。

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