アレルギー性鼻炎の原因について知るところを述べる
◆春温「伏寒化熱」「冬に寒に傷るれば、春に必ず温を病む」
「春温の一証、冬令の収蔵いまだ固からざるによる、昔人は冬寒内に伏し、少陰にかくるるをもって、春に入り、少陽より発すとなすは、春木は肝胆に内応するをもってなり。」
◆季節性→外因の風邪の侵犯通年性より激しい 病変の及ぶ部位顔面・目・咽喉・耳
風邪が衛虚に乗じて侵犯し、伏飲を引動して肺系を痺阻して急性の発作を起こす。と同時に忽然と終息す 。 この衛虚は気滞や伏飲による肺気の宣散粛降の不利にもとづく、衛気不達による。
もうひとつ気をつけなければならないタイプ
平素から肝経に気滞がある(つまり少陽膜原や筋膜に伏飲→少陽三焦は少陰腎を根とする) ◇少陽陽枢は筋膜の緊張による昇降出入調節し少陰陰枢は二便と尿の再吸収と排泄を調節している
伏飲が「伏寒化熱」で水飲という陰寒と言う側面と水飲は阻まれた衛気営気の鬱熱の陽熱と言う側面をはらんで、それらは春木の昇発→筋膜がのびのびと伸展するに、伏飲(熱)による筋膜阻滞によって少陽(肝気→胆気)疏泄が不十分で鬱熱気滞しそれに、花粉風邪が粘膜阻滞して裏の伏飲(熱)を暴発させ、肝竅である、目に充血・掻痒を引き起こすタイプが多い。 また胃熱に干渉していれば(茯苓甘草乾姜五味子細辛半夏杏仁大黄湯→若面熱如酔、此れ胃熱、上衝熏其面)、
肺気上逆→肺気上逆の具体的な状況は?(肝木反剋肺金→膈膜下の少陽鬱熱が上衝と同時、胸膜緊張により粛降不利で、クシャミするは鼻水だすは、鼻閉なるやさらに、衛気趨表に伴って上衝して陽明経上の顔面に発赤や掻痒が見られる。
◆別の面では、陽気不足もとづいた寒飲が内伏しており、「温かい流れる津液」と言う側面ができずに飲邪と云う性格は寒であって、
少量の生冷飲食によって容易に誘発される。みかんや果物を食すと憎悪する。
◆飲邪が内伏すると気機を阻滞し、気滞は再び新飲を生じて陽気を損耗して発作を反復すると言う悪循環を起こす。
◆此れら肺気壅滞が強く飲邪もより盛んであれば、衛気が飲を伴って内逆して肺竅を閉塞して「水飲射肺」の喘息に移行する寒飲→射干麻黄湯「咳而上気、喉中水鶏声、~主之」
P205 6条 生姜細辛 熱飲→厚朴麻黄湯「咳而脈浮、厚朴麻黄湯主之」
8条 乾姜細辛 くしゃみ→抗病反応肺気の急激な宣散粛降を促して衛陽わ奮い立たせ去邪しようとする正気の反応である。正気が充実していれば、体表に温感を覚え去邪の目的達成するが、アレルギー性鼻炎はくしゃみは過剰反応で衛陽不足でクシャミ反復しても微悪寒を感じる 金匱要略腹満寒疝
P213 6条「夫中寒家喜欠、其人清涕出、発熱色和者、善嚔」
→よく眠らんと欲してあくびをするは「陰が引き陽を入れる也」」目覚めて善くあくびをするは「陽が引き陰を出す也」この場合善く欠は陰盛んで陽を引く。
いずれも、現代人の高カロリーで運動不足という、肺虚肝実の体質を呈しいる患者が多い。