【創業33年漢方専門薬局】不妊症や様々な病気を東洋医学的観点から根本的解決へと導きます

生理不順の考え方

20代女性 <主訴> 生理不順 ◆不正出血後生理が来なくなる(脳下垂体閉経の疑い) ◆当時仕事の異動でストレスがあった。 <既往歴> 小児喘息 高校生の頃から偏頭痛あり(雨天、疲れているとき夕方~夜に憎悪) 2015年10月主訴発症 仕事の移動でストレスなどがあった。 2016年1月から婦人科に通院、薬を飲めば生理がくるが飲まないとこない 現在 プロゲステロン(黄体ホルモン)副作用→頭痛・嘔気 プレマリン(卵胞ホルモン)副作用→動悸・不眠 <愁訴> 手のひらが赤い/不安になりやすい/皮膚の乾燥で身体がかゆくなることが多い/吹き出物がでやすい <生理環境> 生理血が黯紫色/生理が7日以上遅れる/生理2日目は量が多いが3日目は極端に少ない/生理閉経3か月以上あり/ 生理前胸張・過食があった。現在はプロゲステロン・プレマリンで生理を起こしている。 <基礎体温表> ジグザクで二層なし/デュファストン・プレマリン服用も基礎体温はバラバラ。 <ホルモン検査> 高温期検査でLH FSH PRL E2 プロゲステロンもさほど問題なし <原穴> 内関緊張(気滞)三陰交(血虚血瘀) 陰陵泉(湿痰) 太衝(肝鬱) <腹診> 胸脇苦満 中脘抵抗(湿痰気滞) 神闕十字(肓兪・陰交・水分)点圧痛 <脈診> 滑やや弦 <舌診> <舌象> 淡紫略脹胖挟瘀点 根淡黄滑膩苔 裏絡脉紫紅鬱血 裏中央白色ガラス状 <舌象分析> 苔は舌根にかけて膩苔で灰黄色を帯びて下焦の湿濁化熱傾向。 舌形はやや脹胖で三焦全体に湿濁が溜まって通利が悪くなってきて、側面からも餅状で湿痰が詰まった邪実象。 既往歴に小児喘息があり、痰湿壅肺は以前からの様相あり。 舌裏は痰湿阻滞による絡血の戻りが悪いため、舌裏中央は白ガラス状で膜腠緊張気味で中央任脈(腎経)の血の納めが悪くなり白くなり、逆に舌縁の絡脈は渋滞気味で紫紅色となり、戻りが悪いため、手のひらが赤く、吹き出物ができやすい。 縁瘀点が生じて絡血が相火鬱熱して凝滞血瘀を生じてきて生理血が黯紫色となって遅れがちとなっていった。 さらに 経脈→絡脈→経脈の環周が不利で、疏泄~蔵血の肝経通脈が阻滞気味から、 肝経・腎経・胃経を統合する衝脉鬱塞となり職場ストレスから肝鬱気滞が重なり閉経を起こしたと想定。 <弁病> 三焦湿濁阻滞→内陥衝脉→肝鬱気滞→衝脉鬱塞による閉経 <治法> 蕩滌湿濁 活血化瘀 衝脉通絡 黄連温胆湯合折衝飲