<主訴>
後頭部痛(締めつけるような強痛)
座薬で抑えていたが有効でなかった
<愁訴>
心窩部痛(神経を使ったりすると)/頻尿(夜間尿2回)/クーラに入るとすぐトイレにいく/冷え性(足の裏、冬にお尻)/肩凝り(押さえるのも痛いくらい/口渇あり/無汗
<舌診>
舌色・紫絳舌有淤点もやや充血しており瘀血による鬱熱が矛盾
暗色の瘀点は陳旧瘀血による血絡閉塞が矛盾でこの人の場合瘀血による鬱熱が強い。
舌苔滑淡黄灰胎→少陽裏証で湿濁受傷 有歯痕で胖気虚湿滞
<脈診>
右寸渋略弦関浮滑弦尺渋 左寸渋やや硬 関渋硬短 渋 左右脈遅
<腹診>
心下痞満按而痛
<弁証>
頭は諸陽の会であり、厥陰肝脈は巓に会しており、舌苔が滑淡黄灰で濁邪が鬱遏しており久しく上拠するために陽気窒塞し、
舌有瘀点で充血から、気血瘀痺して疏泄不利のため厥陰風火が逆上して痛を作していると思われる。
左脈が渋硬はその証左となる。
また脈硬から筋脈緊張が強く痺痛状況は厳しいため、激痛となっているようである。
また左脈硬短で年齢から肝陰不足の側面もあり、左関脈やや浮で肝風を生じやすく内風が筋膜を乾かして筋痺となりやすい側面もあり、熄風の必要性から釣藤鈎天麻など肝陰には芍薬何首烏、枸杞子なども必要となっていくと思われる。
当初は湿濁を捌くことが第一義と思わる。
瀉心湯に熄風の対応が良い。
右関脈浮滑弦は厥陰風火によって心窩部に鬱熱がたまりやすいための胃痛と思われる。
瀉心湯加枳実で対応できると思われる。大柴胡湯及び四逆散の芍薬枳実と同意で枳実は厥陰風火が鬱熱の血痺に働くと思わる。
濁飲上拠厥陰血痺頭痛