2019年3月26日
アナウンサーの故逸見政孝氏の奥様のエッセイストの晴恵氏が骨髓異形成症候群による原因で亡くなられたとのことで 現在6年半前より、同病のご相談中の患者があり、ご報告したいと思います。 漢方的に弁病すると「血労」分類で、発症素因は内因は腎虚虚労の延長戦上、外因は湿熱蘊熱からの暫時、血分に鼠入してきたものと考えました。 病院より寿命は5年、2年以内に輸血でしかしのぐしかないと言われ来局されました。
※注意:骨髄異形成症候群(こつずいいけいせいしょうこうぐん、myelodysplastic syndromes; MDS)とは骨髄機能の異常によって前白血病状態となり、造血障害を起こす症候群。 最初のデータ(2004.5.13) 白血球 2.5↓(3.8~8.5) 赤血球 3.00↓(4.00~5.50) 血色素量11.7↓(13.0~16.8) 血小板16↓(100~400) 現在のデータ(2010.7.15) 白血球 3.8(3.8~8.5) 赤血球 4.10(4.00~5.50) 血色素量 15.1(13.0~16.8) 血小板 56↓(100~400) まで回復され、来局時は病院からはプレドニン5mg ムコスタ錠剤100 ツムラ補中益気湯エキスが出ていましたが、 途中からは検査観察のみになった患者です。 発症は61歳(現在67歳) 大学の教授で海外講演が多く多忙。 1年半前より血小板減少、4.5ヶ月前より赤白血球も減少。 ○○病院で骨髓異形成症候群と診断され予後5年の確立が高いといわれる。 過去網膜剥離で、現在緑内障治療を行っている。 胆石から過去胆嚢切除。 <愁訴> 口苦が朝方あり/口渇あり/便は緩い/疲れやすい/下肢に紫斑あり/盗汗あり/睡眠浅い <面> 眼瞼浮腫 やや萎黄(脾虚) <望> 声が高く多弁(心熱) <腹診> 心下痞硬して心下から臍まで動悸が強い。脇下伏熱でムーンと蒸している(心腎不交、腎虚火逆) <脈診> 右 浮弦大 按弱 左浮大で 虚労脈で虚陽浮越で勞極の脈 <手> 尺膚軽擦で伏熱 手掌の小丘の赤く鬱血(心経浮熱) <舌診> 舌縁絳紫 微黄膩苔満布 (湿熱蘊伏 営血分伏熱)